細かい項目も多く、少し長くなりますが、重要なポイントがいくつも含まれています。
- 2016年
- 11月18日 自然電力株式会社(以下事業者)が浜松市を訪れ、今回の事業計画の検討開始を報告。
- 2017年
- 1月11日 環境省が「平成29年度風力発電等に係るゾーニング導入可能性検討モデル事業」(以下ゾーニング)(注1)に係るモデル地域の公募を開始。
- 2月23日 浜松市が上記ゾーニングモデル事業へ応募申請。
- 3月31日 環境省が上記事業に浜松市を選定(全国で6地域の地方公共団体が選ばれています)。
- 4月5日 事業者と浜松市の話し合いにおいて、自然電力株式会社が環境影響評価法の手続(注2)に入る事を表明し、また浜松市から自然電力株式会社に対して、上記ゾーニングモデル事業との兼ね合いについての説明があった。
- 5月31日 事業者が「(仮称)浜松市天竜区熊風力発電事業 計画段階環境配慮書」を 経済産業大臣、静岡県知事、浜松市長へ送付。また配慮書についての公告と縦覧が開始される(6月30日まで)。
- 9月15日 事業者が「(仮称)浜松市天竜区熊風力発電事業 環境影響評価方法書」を 経済産業大臣、静岡県知事、浜松市長へ送付。また方法書についての公告と縦覧が開始される(10月16日まで)。
- 10月12日 熊地区で方法書の説明会が実施される。
- 2018年
- 1月12日 柴・沢丸自治会で個別の説明会が実施される。
- 3月14日 方法書に対する浜松市長意見が提出される。
- この間、2017年6月〜2018年2月にかけて、合計5回の浜松市環境影響評価審査会が開かれている。
- 4月13日 方法書に対する経済産業大臣の勧告が出される。
- 4月20日 事業者が本事業に関する環境影響評価の手続を、ゾーニングの調査結果が出るまで一時停止する事を表明。ゾーニングの調査結果は、2019年3月末までに浜松市が公表予定。
このように大規模な風力発電事業に関しては、専門的で複雑な手続が行われる事になります。
そして繰り返しになりますが、2017年10月12日の説明会まで、当自治会をはじめ、事業予定区域に隣接する自治会には、事前の事業についての説明や聞き取り調査等は一切ありませんでした。
ここで「ゾーニング」という聞き慣れない言葉が出て来ます。当初は私たちも、何のことなのかさっぱり分かりませんでした。詳しくは下記の(注1)を参照して欲しいのですが、簡単に言うと、調査によって「風力発電に適したエリア」を探し出すというものです。
実はこのゾーニングについて調べていくうちに、私たちは事業の妥当性への疑問、そしてゾーニングと事業の関係性に不自然な点がある事に気がつきました。
次回の投稿では、いかに今回の風力発電事業が、「裏付けのない情報」と「事業者の杜撰な聞き取り調査」によって立ち上げられたのかを明らかにしたいと思います。
(注1)浜松市が応募した「平成29年度風力発電等に係るゾーニング導入可能性検討モデル事業」とは、平成29年度と30年度の2年にかけて、浜松市の陸上と洋上エリアを対象として、環境面だけでなく経済面、社会面も統合的に評価をし、風力発電事業の可能性のあるエリアの抽出と、そのエリアにおける課題の明確化を図り、風力発電について、地域の合意形成がなされた「推進エリア」を設定するための事業。
(注2)環境影響評価法の手続とは、環境省が定めた環境影響評価法に基づき、事業の実施前に、「事業者自らが調査し」、事前に環境への影響を調査・予測・評価することによって、事業による環境への影響を少なくするための対策を講じるための手続。「配慮書の作成」→「方法書の作成」(現在ここまで進んでいます)→「アセスメント(調査・予測・評価)の実施」→「準備書の作成」→「評価書の作成」→「報告書の作成」を経て、事業の認可の可否が判断されます。事業者は、この手続に約3年を予定しています。
◎ 写真で一服
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5月6日に行われた毎年恒例の品評会用お茶摘み。 この写真の中央付近の山の上に、風車が見える事になります。 中央に小さく見える扇風機みたいなものは防霜ファンといって、 お茶の新芽に霜が降りてダメージを与えるのを防ぐためのものです。 |
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